僕のサッカープラネット

コンサドーレの応援を始めたら、世界のサッカーのことが気になって仕方なくなりました。

風間監督解任に思う

名古屋の風間八宏という監督のことが好きである。

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監督の采配のスキルというものを、まだ、そんなに深くわかっているわけでもないので、多分に彼の攻撃なサッカーの印象と、大島、車屋、登里、谷口などの今の川崎フロンターレの主力選手を若手の頃から辛抱強く使い続けたことや、中村健剛や大久保などの伸び悩むベテランの心の火を消さないように励まし続け、そのカムバックを助けた等、選手の心と向き合う監督であるということに深い敬意を感じている。このあたりはミシャに共通する良い監督の資質なのかもしれない。

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でもどうも土壇場の勝ち運がなく、基礎を作り上げた川崎フロンターレを優勝に導くことは、後任の鬼木監督に譲ることになった。(土壇場の勝ち運という点についても、ミシャと風間には共通点があるような気がして、ある意味、気が気でない。)

 

攻撃主体なので、守備的な部分に難があるのも、特徴といえば特徴なのだろう。

 

降格した名古屋の監督になり、翌年の昇格を成し遂げた。でも昇格した年は不振に喘いだ。しかし風間のサッカーは時間がかかるのだから、お金持ちのトヨタがスポンサーの名古屋なら、それを待てるのだろうと思っていた。

 

今年は、積極的な補強もあり、やはり、風間に金を持たせたら怖いぞと、期待感は高まった。

 

しかし強い時と弱い時が極端だった。

 

コンサドーレのことを追いかけるのに必死なので、あまり、名古屋のサッカーをじっくり見る機会もなかった。唯一、直接の対戦で完敗した記憶が強く、今年は、名古屋は優勝もあるのかもしれないと感じていた。

 

ただ最近、ダラダラと降格ゾーンに低迷し始めたのを見て、少し懸念していた。補強にお金を使った分、成績が伸びないと、結局、シワ寄せは監督に行かざるを得ない。

 

誰かが責任を取らざるを得ないとすれば、それは、結局は監督ということになる。ある意味では、それが役目とも言える。

 

だいたい監督の重要性などというものは、データ的に証明されてなどいないと、クーパーは言う。そもそも、ほとんどの監督は凡庸なのだと。その良い例がレスターのクラウディオ・ラニエリ。(The Soccernomics)

 

 

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  • 作者: Simon Kuper,Stefan Szymanski
  • 出版社/メーカー: Bold Type Books
  • 発売日: 2018/04/24
  • メディア: ペーパーバック
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イタリアのライターは彼のことをPerfect Loserと呼んだぐらいで、キャリア通じて、パッとしなかったという。

 

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レスターの監督に就任したのも、ギリシア代表監督をクビになったからだった。ところがその後、下位に低迷していたレスターの、誰も予想しない、奇跡の優勝を引き寄せた。彼は、優勝は自分の業績だと大声で喧伝するタイプではなかった。でも、当然ながら、多くの人々が彼の業績を賞賛した。ところが、ラニエリの奇跡の復活は継続せず、翌シーズン25ゲーム目に、解雇された。その時点で5勝しかできていなかったからだ。

 

ラニエリのキャリアのほとんどが凡庸なものだったとすれば、優勝したシーズンの成功も、彼の成し遂げたものだと主張することは難しい。これは何も彼だけの問題ではない。

 

怪我でもしない限り、トップ選手があるシーズンは最高の成績を上げ、その翌年最悪の状態に陥るということはそんなに起こらない。でも監督の場合は、そういうことが頻繁に生じるとすると、そもそも、監督なんかそんなに重要じゃないのではないかと、クーパーのロジックは続く。

 

でも新しい監督が就任すると、成績が跳ね上がるじゃないかという声が聞こえる。

 

これに対して、クーパーたちは統計的にこんな説明の仕方をする。プレミアリーグの過去の試合の統計値に基づくと、サッカークラブというものは平均で1試合1.3の勝点を上げているのだという。監督が解雇される時というのは、通常この勝点が1点以下になっている場合がほとんどなのだ。悪い結果が続くと、監督を解雇しようとしまいと、物事は極端から平均に戻る傾向があるという統計の平均回帰の法則によって、平均勝点数が改善するだけだと。その意味で、多くの場合、監督の解雇の後に生じる戦績の回復は、新しい監督というよりは、元の監督の貢献といってもいいくらいだと。

 

昨日の発表をみて、残念と思う反面、やはりという気分が強かった。

 

風間八宏は大好きな監督である。しかし彼の采配の中のどこかに脆いところがあるのも事実だ。それが何かということを分析する力は今の僕にはない。

 

広島、浦和に対しては親戚のような気持ちになる。それはミシャという監督を経由しての感情だ。川崎、名古屋に対しては、遠い親戚のような気持ちになる。それはミシャと風間という監督のスタイルが似ているからだ。

 

攻め続けること、怖れることなく攻め続けること。勝つことよりも大切なことがあると信じていること。これはグアルディオラ、クロップなど、一握りの凡庸ではない、違いを作り出せる監督たちの思いにどこかで繋がっている。

 

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風間が去った後に、鬼木がフロンターレをリーグ制覇へと導いた。

 

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僕には、ミシャと風間の軌跡をどこかで重ね合わせてみているところがある。

 

多分、ミシャと歩む未来も、常に、喜びだけがあるはずもない。僕たちはしばらくの間、ミシャと喜怒哀楽をともにし、どこかで、ミシャが去った後の栄光を待たねばならないのかもしれない。風間解任のニュースのせいで、少しセンチメンタルになってしまった。

 

でも安心することにしょう。コンサドーレの未来には四方田がいる。それが僕たちの誇りであり、希望だ。

 

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